有限会社荻野(オギノ)工業所

曲り矯正・金属加工|荻野工業所

有限会社荻野オギノ工業所

〒230-0071 横浜市鶴見区駒岡2-12-19
代表電話番号: 045-642-6680

曲り矯正、金属加工

荻野工業所は金属(鉄および非鉄金属)のシャフト、ロッド、板などが材料から製品に至るまでの過程で生じる曲り、反り、歪みを矯正する「曲り矯正」を専門でおこなっています。スピード感をもって短納期を実現します。

曲り矯正機を巧みに使いながらわずかに歪んでしまった工作機械の軸部を真っ直ぐに仕上げていきます。その職人技をご覧ください。

わずかな歪みも真っ直ぐに、曲り矯正のパイオニア

  • 作業風景
  • 作業風景

当社は昭和43年(1968年)、「曲り矯正」の専門業者として会社を設立し、技術向上に努めてきました。

切削、熱処理、溶接などの工程で金属(鉄および非鉄金属)のシャフト、ロッド、板などに曲り・反り・歪みが出てしまい困ったことはありませんか? また、生じてしまった曲り・反り・歪みのために次の工程に進めなくなった製品、部材はありませんか?

焼き入れの有無、材質を問わず、非鉄金属などの無垢材、パイプ材、板物、ねじ加工を施されたものは大抵の場合、曲り矯正によってお客様の要望に合った精度に修復可能です。条件が良ければ0.01mm程度の精度まで微細な加工が可能です。過去には0.005mmまで歪みを矯正した製品もあります。

また、機械製品の金属部品が曲がってしまい機械が作動しないなど、急を要する場合にも迅速に対応いたします。
「曲がってしまったから作り直そう…」と諦める前にまずはお電話一本。

はまリンク取材班が社長に突撃インタビュー


会社を設立された経緯を教えていただけますか?

先代は長年、自動車メーカー系列の熱処理工場に勤めていました。先代は曲り矯正の重要性と専業としておこなうことの可能性を感じて、50tプレス曲り矯正機を一台用意して独立しました。曲り矯正の専業としては横浜で一番最初なんですよ。

パイオニアなんですね! その「曲り矯正」というのはどういう技術なのですか?

金属は切削、熱処理・溶接、メッキ・磨きなど、さまざまな工程を踏んで製品へと仕上がっていきます。特に熱を加えると金属類はどうしても曲りや歪みが生じてしまいます。工程の途中で金属に曲り・反り・歪みが生じた場合、次の工程に進めなくなることがあるのです。たとえ最終工程まで到達していても図面に記載されている精度を外れてしまった場合は直す必要があります。曲がってしまった製品や部品を望ましい状態に直す、これが当社がおこなう「曲り矯正」です。

曲り矯正を必要とするのはどのような製品や部品が多いのですか?

自動車のドライブシャフト(動力を車輪に伝える軸)、ポンプや攪拌(かくはん)機などの軸、工作機械や建築機械の部品が多いですね。何百メートルも地下にある油田を採掘するためのパイプなどもあります。こういう連結させていく部材はちょっとした歪みが命とりになります。
当社では単純形状の長物の曲り矯正のみならず、複雑な形状をした製品、面積の広い製品・部品の曲り矯正もおこなっております。長尺物でしたら6mに及ぶものまで、また、微妙にカーブをつけてあるレール類や板状の金属板、ねじ加工された15cmくらいの短いボルト類なども矯正可能です。

たくさんのプレス機がありますね。

150tプレス曲り矯正機、100tプレス曲り矯正機がそれぞれ1台、50tプレス曲り矯正機、25tプレス曲り矯正機がそれぞれ2台ずつあります。また、丸棒自動矯正機が1台あります。扱う部品の形状や金属の特徴、歪みの具合に応じて使う機械を変えます。径の細いものは8mm程度から太いものは200mm程度まで対応できます。鉄はもちろん非鉄(アルミ、ジュラルミン、ステンレス、チタンなど)、なんでも扱います。

曲り具合や素材によって機械を使い分ける必要があるのですね。

曲り矯正は真っ直ぐにするだけの技術ではありません。「直角出し」といって、既定の寸法を外れて広がってしまったものや閉じてしまったものを既定の寸法に収める技術。「R合わせ」といって、既定のRより大きくなってしまったものや小さくなってしまったものを既定のRに直す技術。「曲げ加工」といって、角度をつけたいものを規定の角度まで曲げる技術などがあります。

微妙なさじ加減が必要な技術は人が介在しないと達成できないのですね。

昨今さまざまな分野でオートメーション化が進む中で、もちろん鉄鋼業界もその点について遅れていません。ただし、ロットの大きいものは専用機を作って自動化を図れますが、ロットの小さいもの、難度の高い曲り矯正は汎用機に頼ることになるので、それこそ「職人」が必要なのです。大きな熱処理工場は汎用機を持っているようですが、なかなかうまく使いこなせないと聞いています。いろいろな形状の製品・部品に曲り矯正をするには材料知識や温度管理など、専門の技術が必要です。これはさらに自動化が進む未来に関しても同じでしょう。職人技を備えるべく社員一同日々技術を磨く毎日です。若いスタッフにも技術を継承していかなければなりません。

先ほどからトラックでさまざまな種類の製品や部品が持ち込まれてますが、どのくらいの時間で仕上げるのですか?

大量でない場合はほぼ1日程度。お客様が直接持ち込まれるなど急を要するときは30分、その場でお待ちいただくこともあります。お客様は青森から九州まで幅広いので宅配便で届くこともあります。注文を受けてから作業を終えるまでのスピードが迅速なのでお客様にはとても喜ばれています。お客様は生じた歪みをすぐに直して切削や溶接などの次の工程に移す必要がありますからスピード感が大切なのです。

通常のお取引先以外に変わった相談を受けたことはありますか?

面白いことがありました。ある日突然、クルーザーのオーナーがやって来ました。立派なベンツに乗ってね(笑)。どうやらクルーザーを操舵中に岩礁にぶつかってしまったらしいです。クルーザーのスクリューシャフト、つまり軸の部分が曲がってしまったんですね。当社は三崎や金沢八景にある造船会社や釣り船屋さんともお付き合いがあります。定置網にスクリューが引っかかってしまいシャフトが曲がってしまうことがたまにあるらしいです。そのオーナーさんによると新品のスクリューシャフトは40万円もするらしいです。それを曲り矯正すればかなり安上がりですよ(笑)。「神技だ」と喜んでお帰りになりました。

「神業」とはすごい表現ですね。余程嬉しかったのでしょうね。曲り矯正という技術は身近なものに例えると整骨院なんですね。お客様自身の心もスッキリした気持ちになるのかもしれません。
本日はありがとうございました。

  • 曲がった部分を矯正するのは気分がよい
  • そんな荻野工業所さんは実に「まっすぐな」仕事をしていました。

荻野工業所

金属類の曲り・反り・歪みを矯正する曲り矯正を専門でおこなっています。スピード感をもって短納期を実現します。

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