はまリンク取材班が社長に突撃インタビュー

いつから洋服のお直しをされているのですか？

先代は群馬県草津で仕立て屋をしていました。アイデアマンで、草津で初めてスキー用のヤッケをデザインしたり、毛皮のチョッキを作ったりしてとても流行っていました。戦後、現在の横浜市鶴見区に移り、洋服・学生服のお直しや裾上げ、着物のリフォームなどの仕事をするようになりました。私が手伝うようになってからはさいか屋川崎店に2号店を出店し事業を拡大しました。
現在は1店舗ですが、確かな技術を持つベテラン職人が人とのつながりを大切にしながら、制服やジーンズの裾上げから洋服のお直し、着物のリフォームやリメイクまで、裁縫にまつわるご相談を幅広く承っています。

洋服のお直しとは具体的にどのような依頼が多いのですか？

お気に入りの服や思い入れがある着物などのリフォームやリメイクが多いですね。大切にしている服を「また着たい」「もっと着たい」というお客様からのご依頼に、こちらでデザインを提案させていただいてリフォームしています。また、作業ズボンのひざ当てや裾上げなんかの依頼もあります。この商店街を歩いている方が通りがかりに相談されることもあるんです。裁縫に関するご依頼なら何でもご相談してほしいです。

印象に残っているお客様からのご相談はありますか？

一つ一つに思い入れがあるのですが、一つ挙げるとしたら紬（つむぎ）の着物に裏地を付けてコートに仕立直したことがありました。紬はとても高価な素材ですのでハサミを入れるのがもったいないと思ってしまい、作業をする際に何度もお客様に確認してしまいました（笑）。昔ながらの高価な生地が新しく生まれ変わった時には「とても着映えがしていい」と大変喜ばれました。嬉しかったですね。

デザインもお願いできるのですね。

もちろんです。もともと仕立て屋ですからね。自分も仕立て屋で修行をしていますのでデザインのご提案もできます。良い道具があると良い仕事ができるというのが信条なので、実はミシンもいろいろ揃えてあるんです。裾上げミシン、バーコード式のネームミシン、袖セッパミシン、ジーンズ専用ミシンなど。家族3人で今はやっていますが、ミシンは10台以上あります（笑）。デパートにお店を構えていたこともあるのでさまざまな依頼に応えられる技術もミシンもあるんです。

デパートではどんなお直しが多かったですか？

デパート内の洋服店の裾上げやお直し、スーツやシャツ、ハンカチなどのネーム入れなどを受けていました。入学シーズンには30校くらいの学生服の裾上げや袖直しも受けていました。繁忙期には本当にたくさんの注文を受けていました。

今後はどのような仕事をされたいですか？

今でもデパート経由のご依頼で裾上げやお直しの仕事を頂いていますが、個人のお客様との直接のお仕事を増やしていきたいと思っています。個人のお客様の仕事は喜びもお叱りも直接頂きます。「ここも一緒に直しておきましたから」などと、ちょっとした気遣いをすることで喜んでいただける。お金じゃなくてそれが本当に嬉しいです。デパートを通してくる仕事の場合はお客様の顔が見えないので、やはり直接のご依頼を受ける方がやりがいがありますね。

洋服と長く付き合うための何かアドバイスはありますか？

多くの方に服のお直しやリフォームがもっと身近な存在であることを知っていただきたいと思います。「もう着られないな」と思ってもリフォームすることで新しい装いに変えることもできます。大切な服を再び着られる服にすることができますので是非一度ご相談下さい。

• 洋服と長く付き合う方法を教えてくれるアドバイザ
• 小杉縫製さんはお客様の笑顔のために新しい装いを提案しています。